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メルセデス・ベンツのリコール検索方法|対象車の確認手順と対応の流れ

メルセデス・ベンツ

メルセデスAMGの6車種・計4,414台に、走行中に駆動力を失うおそれがあるリコールが届け出られました。

対象かどうかは車名だけでは判断できません。車検証の車台番号を使い、メルセデス・ベンツ日本の公式リコール検索または指定サービス工場で確認する必要があります。

メルセデスAMG6車種のリコールで何が起きた?

2026年7月30日、メルセデス・ベンツ日本合同会社は、メルセデスAMG A35 4MATICやGLB35 4MATICなど6車種について、国土交通大臣へリコールを届け出ました。

届出番号は「外-4220」、対象台数は計4,414台です。リコール開始日も同日の2026年7月30日とされています。国土交通省+1

項目 届出内容
届出日 2026年7月30日
届出番号 外-4220
対象 6型式・6車種・計4,414台
対象車の仕様 全車右ハンドル
不具合部位 トランスミッション・コントロールユニット
不具合内容 4速走行中にギアがニュートラルになり、固定されることがある
想定される影響 駆動力を失い、走行不能になるおそれ
改善措置 対策済みの制御プログラムへ書き換え
不具合件数 10件
事故 なし
発見の動機 ドイツ本社からの情報

国土交通省の届出資料によると、原因はトランスミッション・コントロールユニットの制御プログラムが不適切であることです。

4速で走行している際にギアがニュートラルへ移り、その状態で固定される場合があります。エンジンやモーターが動いていてもタイヤへ力を伝えられず、走行不能になるおそれがあります。国土交通省

改善措置は、トランスミッション本体を一律に交換するものではありません。

対象となる全車両について、トランスミッション・コントロールユニットの制御プログラムを対策済みのものへ書き換えます。作業済み車両は、車台番号付近に黄色の識別ペイントを塗布して区別するとされています。国土交通省

届出時点で報告されている不具合は10件、事故はありません。

ただし、事故が報告されていないことと、不具合を放置してよいことは別です。高速道路への合流、交差点からの発進、上り坂など、加速が必要な場面で駆動力を失えば、周囲の交通状況によって危険が大きくなると僕は考えます。


リコール対象車種・車台番号・輸入期間は?

対象となったのは、A35、CLA35、GLA35、GLB35で構成されるメルセデスAMGの6車種です。

車種別の台数、車台番号の範囲、輸入期間は次のとおりです。

対象車種 型式 車台番号の範囲 輸入期間 台数
メルセデスAMG A35 4MATIC 4AA-177051M W1K1770512V152228~W1K1770512V228014 2023年2月24日~2025年7月10日 386台
W1K1770512J371061~W1K1770512J565440 2023年3月17日~2026年5月18日 142台
メルセデスAMG A35 4MATIC セダン 4AA-177151M W1K1771512J371051~W1K1771512J514412 2023年2月21日~2025年7月2日 297台
メルセデスAMG CLA35 4MATIC 4AA-118351M W1K1183512N368195~W1K1183512N599858 2023年4月17日~2026年1月19日 406台
メルセデスAMG CLA35 4MATIC シューティングブレーク 4AA-118651M W1K1186512N368201~W1K1186512N600825 2023年4月17日~2026年1月19日 207台
メルセデスAMG GLA35 4MATIC 4AA-247751M W1N2477512J465001~W1N2477512J871249 2023年8月25日~2026年5月21日 1,191台
メルセデスAMG GLB35 4MATIC 4AA-247651M W1N2476512W300353~W1N2476512W484851 2023年8月18日~2026年4月20日 1,785台

A35 4MATICは二つの車台番号範囲に分かれており、386台と142台を合わせた528台が届け出られています。

6車種全体の輸入期間は、2023年2月21日から2026年5月21日までです。また、届出資料に掲載された対象車両は、すべて右ハンドル車となっています。国土交通省+1

ここで、非常に重要な注意点があります。

国土交通省は、届出資料に示された車台番号の範囲には、実際にはリコール対象とならない車両が含まれる場合があると明記しています。国土交通省

したがって、表の番号範囲に入っているだけで「自分の車は対象だ」と断定することはできません。

反対に、「同じGLB35だから対象」「自分のA35は年式が違うから対象外」と、車名や初度登録年月だけで判断するのも危険です。最終的な判定は、一台ごとの車台番号をメーカーの管理情報と照合して行います。


車台番号でリコール対象を確認する方法は?

所有車が今回のリコール対象かどうかは、メルセデス・ベンツ日本の公式リコール検索で確認できます。

検索に必要なのは、車検証の「車台番号」欄に記載されている英数字です。ナンバープレートの番号や車名、グレードだけでは検索できません。メルセデス・ベンツ

基本的な確認手順は次のとおりです。

1. 紙の車検証または電子車検証を用意する
2. メルセデス・ベンツ日本の「リコール関連情報」を開く
3. 「リコール検索」を選択する
4. 車台番号の先頭3文字をプルダウンから選ぶ
5. 先頭3文字以降を半角英数字で入力する
6. 車台番号にハイフンがある場合は除いて入力する
7. 検索結果に表示された未対策の改善措置を確認する

車台番号の先頭に3文字のアルファベットがない場合は、プルダウンから「該当無し」を選択するよう案内されています。

入力時には、数字の「0」とアルファベットの「O」、数字の「1」とアルファベットの「I」を取り違えないよう注意してください。先頭3文字をプルダウンで選んだうえで、入力欄にも重ねて入力すると正しく照合できない可能性があります。

公式検索で調べられるのは、過去に届け出られたリコールの全履歴ではありません。

メルセデス・ベンツ日本は、公式検索について、現在も作業が完了していない「未対策」の改善措置だけを表示する仕組みだと説明しています。すでに対策を終えたリコールは原則として表示されません。メルセデス・ベンツ

そのため、「対象車両ではありません」と表示された場合には、主に二つの可能性があります。

  • 該当するリコール作業がすべて完了している
  • その車両が公式検索システムの管理対象外である

公式検索は、メルセデス・ベンツ日本および旧エーエムジー・ジャパンが輸入した車両を検索対象としています。並行輸入車など検索対象外の車台番号を入力した場合にも、「対象車両ではありません」と表示されます。メルセデス・ベンツ

つまり、この表示だけでは「過去にもリコール歴がなく、完全に問題がない」とは判断できません。

並行輸入車、整備記録のない中古車、輸入経路が分からない車両では、指定サービス工場へ車台番号を伝え、個別に確認するのが確実です。

また、新しい改善措置は、発表日の翌日以降に未対策車両を検索できると案内されています。

今回のリコールは2026年7月30日の発表なので、公式案内上は7月31日以降が検索可能時期です。午前2時から午前3時は、メンテナンスにより利用できない場合があります。メルセデス・ベンツ

作業を受けた直後も注意が必要です。

公式サイトによると、対策後のデータ更新には半月程度かかる場合があり、作業済みでも一時的に未対策の改善措置が表示されることがあります。入庫後は整備明細書や作業完了記録も保管しておきましょう。メルセデス・ベンツ


リコール対象だった場合はどう対応する?

検索結果に未対策のリコールが表示されたら、最寄りのメルセデス・ベンツ指定サービス工場へ連絡し、入庫を予約します。

今回の届出では、対象車の使用者へダイレクトメールで通知するとともに、メルセデス・ベンツのウェブサイトにも情報を掲載するとされています。専用問い合わせ先は0120-086-880です。国土交通省

連絡時には、次の情報を準備しておくと確認が進みやすくなります。

  • 車名とグレード
  • 車台番号
  • 自動車登録番号
  • 現在の走行距離
  • 届出番号「外-4220」
  • 警告灯や変速異常の有無
  • 希望する入庫日時

リコールは、設計または製造に起因する不具合について、メーカーが国土交通省へ届け出て対象車を回収し、無料で修理する制度です。今回も対象車両の制御プログラムが対策済みの内容へ書き換えられます。メルセデス・ベンツ

ただし、公式資料には作業時間や代車の有無までは記載されていません。

必要な時間や入庫中の移動手段は、車両の状態やサービス工場の予約状況によって異なる可能性があります。予約時に直接確認してください。

走行中にアクセルを踏んでも加速しない、明らかな変速異常がある、警告灯が点灯したといった症状が現れた場合は、無理にサービス工場まで自走しないことが大切です。

安全に停止できる場合は周囲を確認して停車し、指定サービス工場や加入しているロードサービスへ連絡し、搬送が必要か判断を仰いでください。

症状が出ていない場合でも、対象と確認されたなら早めに予約するべきだと僕は考えます。

リコールは故障してから直すための制度ではなく、確認された危険を故障や事故の前に取り除くための制度だからです。


メルセデスAMGのソフトウェア型リコールをどう見るか

ここからは、公開された資料を踏まえた僕の見解です。

今回の特徴は、A35のハッチバックとセダン、CLAのクーペスタイルとシューティングブレーク、さらにSUVのGLAとGLBまで、異なるボディー形状の6車種が同時に対象となったことです。

6車種に共通するのは、いずれも「メルセデスAMG 35 4MATIC」を名乗り、不具合箇所が同じトランスミッション・コントロールユニットである点です。届出内容からは、複数の車体に共通して採用された制御仕様に問題が及んだ可能性が考えられます。

ただし、国土交通省の資料には、問題となったソフトウェアの版、具体的な作動条件、プログラム内部でどの判断が誤っていたのかまでは記載されていません。

「AMG35系だから同じ機械が壊れる」と単純化するのではなく、公開資料で確認できるのは、対象範囲と4速走行時の症状、改善方法までと理解しておく必要があります。

特に気になるのが、「4速で走行中」という具体的な条件です。

これは、すべてのギアで常に発生する機械的な破損というより、4速が選択された特定の制御状態で問題が表面化することを示していると考えられます。ただし、4速へ入る瞬間なのか、4速から別のギアへ移る場面なのかなど、詳しい発生条件は公表資料だけでは断定できません。

2026年2月18日にも、メルセデス・ベンツはC220dステーションワゴンなど124台について、トランスミッション・コントロールユニットのプログラムを書き換える別のリコールを届け出ています。

そちらは仕様の異なるプログラムが書き込まれ、OBDが正しく作動せず、排出ガス値が規制値を超えるおそれがあるという内容でした。今回の「外-4220」は、同じ制御プログラムの書き換えでも、駆動力を失い走行不能になるおそれがある点で、運転者が受ける影響がより直接的です。国土交通省

ここに、現代の自動車リコールを見るうえで重要な違いがあります。

同じ「プログラム更新」という言葉でも、警告表示の修正、排出ガス制御の修正、走行機能の維持では、運転者にとっての意味が異なります。部品を交換しないから軽い措置なのではなく、車がどのように判断し、動力を伝えるかを修正する作業なのです。

中古車を検討する人にとっても、今回の届出は無関係ではありません。

公式検索は未対策のリコールだけを表示するため、検索結果に何も出なくても、過去に対策を受けた履歴までは分かりません。購入前には未対策リコールの有無を確認し、可能であれば整備記録から過去の作業内容も確かめるべきです。

所有者が変わった車や転居後の車では、ダイレクトメールが現在の使用者へ届かない可能性も考えられます。

通知を待つだけでなく、自分の車台番号で定期的に確認する。その小さな習慣が、電子制御の複雑な時代における新しい車両管理になると僕は感じています。


まとめ

2026年7月30日、メルセデスAMG A35、CLA35、GLA35、GLB35の6車種・計4,414台を対象とするリコール「外-4220」が届け出られました。

原因はトランスミッション・コントロールユニットの制御プログラムで、4速走行中にギアがニュートラルで固定され、駆動力を失うおそれがあります。改善措置は対策済みプログラムへの書き換えです。

対象車は車名や年式だけでは確定できません。車検証の車台番号を公式検索へ入力し、未対策と表示された場合は指定サービス工場へ連絡してください。


よくある質問

メルセデスAMG GLB35はすべてリコール対象ですか?

すべてのGLB35が対象ではありません。

今回届け出られたGLB35 4MATICは1,785台ですが、特定の型式、車台番号、輸入期間に該当する車両が対象です。最終的には公式検索または指定サービス工場で確認してください。国土交通省

「対象車両ではありません」と出れば問題ありませんか?

未対策の改善措置がない可能性はありますが、検索システムの管理対象外である場合にも同じ表示が出ます。

並行輸入車や履歴の分からない中古車では、表示だけで判断せず、指定サービス工場へ車台番号を伝えて確認してください。メルセデス・ベンツ

リコール作業を受けたのに検索結果が消えないのはなぜですか?

公式サイトでは、対策後のデータ更新に半月程度かかる場合があると案内されています。

作業完了後もしばらく未対策として表示される可能性があるため、整備明細書を保管し、不明な場合は作業を行ったサービス工場へ確認してください。メルセデス・ベンツ


出典・確認情報

本記事は、国土交通省「リコールの届出について(メルセデス・ベンツ メルセデスAMG GLB35 4MATIC 他)」、リコール届出一覧表、改善箇所説明図、メルセデス・ベンツ日本「リコール関連情報」「リコール検索」を基に、2026年8月2日時点の情報として構成しています。メルセデス・ベンツ+4国土交通省+4国土交通省+4

高坂 遼(こうさか・りょう)

自動車ライター|ドライビング・フィロソファー|モーターストーリーテラー

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