2026年8月12日時点で、新型Sクラスと新型CLAの国内情報は公表済み。CクラスElectricは日本未発表、次世代AMG GT 4ドアは今冬以降の導入予定です。
ただし、同じ「発表済み」でも、価格の公表、注文受付、発売、納車開始は別の段階です。とくに新型CLAは、マイルドハイブリッド車とBEVの状況を分けて確認する必要があります。
メルセデス・ベンツ新型モデルの日本発売状況は?
2026年8月12日時点の国内状況を整理すると、新型Sクラスは日本発表済み、新型CLAは国内価格を含むモデル情報が公開済み、CクラスElectricは海外発表のみです。
新型Mercedes-AMG GT 4-Door Coupéについては、メルセデス・ベンツ日本が「2026年冬以降日本導入予定」と案内しています。ただし、国内価格や日本仕様の詳細はまだ公表されていません。
「発売されたらしい」「公式サイトに載っている」という情報だけでは、実際に注文できるのか、いつ納車されるのかまでは判断できません。そこで、発表、価格公表、注文・販売、納車の各段階を分けました。
モデル 国内で確認できる状況 日本価格 注文・販売状況 納車・導入時期
S 450 d 4MATIC 2026年6月11日国内発表 1,598万円 同日に予約注文開始 2026年9月以降予定
S 580 4MATIC long 国内ラインアップ・価格掲載 2,365万円 個別確認が必要 2026年9月以降予定
CLA 180 2026年7月9日国内発売 598万円 発売済み 納期は販売店確認
CLA 220 2026年7月9日国内発売 687万円 発売済み 納期は販売店確認
CLA 180 Shooting Brake 2026年7月9日国内発売 621万円 発売済み 納期は販売店確認
CLA 220 Shooting Brake 2026年7月9日国内発売 710万円 発売済み 納期は販売店確認
CLA with EQ Technology 国内公式ページ・価格資料に掲載 668万円から グレード別の受付状況は販売店確認 個別確認が必要
CクラスElectric 海外で世界発表 国内未発表 日本での注文受付未発表 日本導入時期未発表
AMG GT 4-Door Coupé 国内公式サイトで導入予告 国内未発表 発売前 2026年冬以降予定
ここでの「発売済み」は、メルセデス・ベンツ日本が国内発売を告知したモデルを指します。一方、「公式ページ・価格資料に掲載」は、車種や価格を国内向けに確認できる段階を示しており、すべての仕様が同じ日に販売開始されたという意味ではありません。
とくにCLA with EQ Technologyについては、2026年7月9日に発売されたマイルドハイブリッド車と混同しないよう注意が必要です。公式サイトにBEVの商品ページと国内価格が掲載されていても、注文受付日、配車開始日、納車時期はグレードや販売店によって分けて確認すべきでしょう。
価格はいずれも消費税込みのメーカー希望小売価格です。有償オプション、保険料、税金の一部、登録諸費用などは含まれず、仕様、価格、補助制度、在庫、納期は変更される可能性があります。
僕が重要だと考えるのは、2026年の新型車を単なるモデル更新として見ないことです。メルセデス・ベンツは、動力源の電動化だけでなく、MB.OSを軸に車内の操作、通信、運転支援を同じデジタル世代へ移そうとしています。
新型Sクラスの価格と納車時期は?
メルセデス・ベンツ日本は2026年6月11日、「新型Sクラス」を国内発表し、全国の正規販売店でS 450 d 4MATICの予約注文を開始しました。
S 450 d 4MATICのメーカー希望小売価格は1,598万円です。国内ラインアップにはS 580 4MATIC longも掲載され、価格は2,365万円。顧客への納車は2026年9月以降が予定されています。
ただし、6月11日に予約注文開始と明記された対象はS 450 d 4MATICです。S 580 4MATIC longの注文可否や具体的な納車枠については、S 450 dと一括して断定せず、正規販売店で個別に確認するのが安全です。
今回の変更はフルモデルチェンジではなく、現行世代を対象とした大規模改良です。メルセデス・ベンツは、車両を構成する部品やユニットの50%以上に相当する約2,700点を新規開発または再設計したと説明しています。
数字だけを見れば改良前後の外観は連続していますが、中身は通常の年次改良よりはるかに広範囲です。僕はこれを、現行世代の完成度を上げると同時に、ソフトウェア中心の次世代へ橋を架ける更新だと捉えています。
外観ではラジエーターグリルを従来比で約20%大型化し、クローム仕上げのスターを組み込んだイルミネーテッドラジエーターグリルを採用。ヘッドライトとリアライトにもスターデザインが取り入れられました。
光によって遠くからでもブランドを識別させる設計は、好みが分かれる部分でしょう。しかし、排気音や大型エンジンだけで車格を表しにくくなった時代には、ライトが新しい署名になります。
室内では、Sクラスとして初めてMBUXスーパースクリーンを全車標準装備しました。前席のヒーテッドシートベルトや、後席から各種機能を扱うMBUXリアリモートコントロールも用意されています。

新型Sクラスのパワートレインは?
S 450 d 4MATICは、直列6気筒3.0リッターディーゼルの「OM 656 Evo」を搭載します。S 580 4MATIC longには、V型8気筒4.0リッターガソリンの「M177 Evo」が採用されました。
両モデルとも17kWのISGを組み合わせる48Vマイルドハイブリッドです。S 580は最高出力395kW、最大トルク750Nmと公表されています。
ディーゼルとV8ガソリンを残したことは、電動化への逆行ではありません。高速道路を長時間走る利用者、後席で移動する法人需要、充電場所を確保しにくい地域など、Sクラスの用途が一種類ではないことへの現実的な回答です。
MB.OSとOTAは購入後の価値を変える?
新型Sクラスは、自社開発の車載OS「MB.OS」と第4世代MBUXを採用しました。インフォテインメント、運転支援、車両機能を統合し、対応するソフトウェアを通信経由で更新できる構成です。
ただし、OTAは車のハードウェアまで更新する仕組みではありません。画面表示、ナビゲーション、音声対話、対応する制御ロジックは改善できても、センサーの種類、バッテリー容量、モーター出力、サスペンション構造は基本的に納車時の仕様で決まります。
購入前には、次の点を確かめたいところです。
- 無償で更新される機能と有償サービスの区分
- 無料期間終了後に継続料金が必要な機能
- 通信できない場所でも使える基本機能
- 日本語音声認識と国内道路への対応範囲
- 運転支援を呼び出すまでの操作回数
- 更新後に画面配置や操作方法が変わる可能性
人間工学の観点で僕が重視するのは、画面の大きさではなく、走行中の視線移動時間と操作階層です。空調調整、目的地設定、運転支援の切り替えといった頻繁な操作を、短い視線移動と少ない手順で完了できるかが重要になります。
新型Sクラスは今が買い時なのか?
今回のような大規模改良車は、初期型で蓄積された改善を受けながら、世代末期に近い成熟度も期待できる点が魅力です。一方で、外観とデジタル基盤が大きく変わったため、改良前モデルとの中古車価値の差が広がる可能性があります。
すぐに必要なら、新型の装備内容と納期を確認したうえで選ぶ理由は十分にあります。急がない場合は、最初の納車車両に対する操作性やソフトウェアの評価、認定中古車市場に出る改良前モデルの価格も見てから判断する方法があります。
残価は将来の市場環境に左右されるため断定できません。それでも、グリルやライト、MBUXが明確に変わったモデルでは、新旧の識別が容易なぶん、改良前後で評価が分かれやすいと僕は考えます。
新型CLAの発売日と国内価格は?
新型CLAとCLAシューティングブレークのマイルドハイブリッド車は、メルセデス・ベンツ日本が2026年7月9日に国内発売しました。
国内価格はCLA 180が598万円、CLA 220が687万円です。ワゴン型のCLA 180 Shooting Brakeは621万円、CLA 220 Shooting Brakeは710万円に設定されています。
BEVのCLA with EQ Technologyにも国内価格が掲載されていますが、発売日や注文受付、納車開始をマイルドハイブリッド車と一括して扱うべきではありません。確認できる国内価格は次の通りです。
モデル 動力方式 国内価格 2026年8月時点の確認ポイント
CLA 180 48Vマイルドハイブリッド 598万円 7月9日発売
CLA 220 48Vマイルドハイブリッド 687万円 7月9日発売
CLA 180 Shooting Brake 48Vマイルドハイブリッド 621万円 7月9日発売
CLA 220 Shooting Brake 48Vマイルドハイブリッド 710万円 7月9日発売
CLA 200 with EQ Technology BEV 668万円 受付・納車時期は個別確認
CLA 250+ with EQ Technology BEV 775万円 受付・納車時期は個別確認
CLA 200 Shooting Brake with EQ Technology BEV 691万円 受付・納車時期は個別確認
CLA 250+ Shooting Brake with EQ Technology BEV 798万円 受付・納車時期は個別確認
国内導入記念車のCLA 180 Launch Editionは、合計350台限定で設定されました。基本価格は699万円ですが、外装色などによって価格が異なり、一部仕様はすでに販売終了と案内されています。
限定車は公式ページに掲載されていても、希望する色や仕様が残っているとは限りません。在庫車、割り当て、登録可能時期は販売店で確認してください。
新型CLAは、まずBEVに適した車体を設計し、そこから内燃機関を持つ仕様へ展開する「EVファースト」の思想で開発されました。先代より全長が35mm、ホイールベースが61mm拡大されています。
マイルドハイブリッド車は、1.5リッター直列4気筒ターボエンジンと48Vシステムの組み合わせです。「2.0リッターターボ」とする情報は、新型CLAの国内マイルドハイブリッド仕様には当てはまりません。
CLA 250+の最大792kmは日本でも走れる?
CLA 250+ with EQ Technologyには、欧州仕様の参考値としてWLTP一充電走行距離最大792kmが示されています。
800V電気アーキテクチャーと2速トランスミッションを採用し、欧州向け公表値では、適切な高出力充電設備と条件下で10分間に最大約325km分を充電。バッテリー残量10%から80%までは約22分とされています。
これらは日本での実走行距離や、すべての充電器で得られる性能を保証する数字ではありません。WLTPと日本のWLTCでは測定方法が異なり、気温、速度、空調、積載量、道路の勾配によっても航続距離は変化します。
急速充電も同様です。車両が高い充電出力に対応していても、接続する充電器の最大出力が低ければ、車側の能力を使い切れません。
さらに、充電器の出力は接続中ずっと一定ではありません。バッテリー残量、温度、充電器の混雑時制御によって出力が下がるため、カタログ上の最大値より「普段使う場所で何分待つか」を見たほうが実生活に近い判断ができます。
CLAのMHEVとBEVはどちらを選ぶ?
僕の見立てでは、CLAのマイルドハイブリッドとBEVは、加速性能だけで比べるべきではありません。自宅で充電できるか、長距離移動をどの頻度で行うか、停車時間を充電に使えるかによって適する仕様が変わります。
自宅や職場で日常的に充電でき、毎日の走行距離を把握しやすい人にはBEVが合いやすいでしょう。出発時に必要な電力を確保できれば、給油所へ寄る時間を日常から減らせます。
一方、集合住宅などで基礎充電を確保できず、地方への長距離移動が多い人は、マイルドハイブリッドのほうが運用を組み立てやすい場合があります。48VシステムはBEVのような外部充電を必要とせず、従来の給油習慣を大きく変えません。
購入価格だけで単純な損益分岐を出すのも危険です。BEVでは電気料金、充電サービス料金、補助制度、任意保険、タイヤ、将来の下取り価格が影響し、マイルドハイブリッドでは燃料価格と年間走行距離が大きく効きます。
比較するときは、次の費用を同じ保有期間で計算してください。
- 車両本体と必要なオプション
- 自宅充電設備の設置費
- 年間の電気代または燃料代
- 外出先で利用する急速充電の料金
- 税金、補助制度、保有義務
- 車検、点検、タイヤなどの維持費
- 想定保有年数後の下取り価格
価格差を燃料代だけで回収できるかという問いより、充電によって生活時間がどう変わるかまで含めるべきです。深夜に自宅で充電できる人と、毎週公共充電器で待つ人では、同じCLA 250+でも所有体験がまるで異なります。
航続距離は大きな水筒の容量、電費は一口の水で進める距離です。新型CLAの価値は792kmという数字だけでなく、空力、低損失の駆動系、2速トランスミッションによってエネルギーを細やかに使う点にあります。

CクラスElectricとAMG GT 4ドアはいつ日本導入?
CクラスElectricはメルセデス・ベンツ本社が2026年4月に世界向けに発表しましたが、2026年8月12日時点で日本発売日、国内価格、日本仕様は未発表です。
海外仕様のC 400 4MATICでは、94kWh級リチウムイオンバッテリー、800V電気アーキテクチャー、最大330kWのDC急速充電などが公表されています。
WLTP一充電走行距離は最大762km、適切な条件下では10分で最大325km分を充電できるとされています。最高出力は360kWで、後輪側には2速トランスミッションが採用されます。
室内では、オプションとして39.1インチのMBUXハイパースクリーンが示されました。MB.OSと生成AIを活用する新世代MBUXも特徴ですが、画面サイズを含む装備構成は海外仕様の情報です。
これらの数値を日本仕様として断定することはできません。国内導入時には、認証値、右ハンドル仕様、標準装備、充電規格への対応、価格設定が改めて発表される可能性があります。
一方、次世代Mercedes-AMG GT 4-Door Coupéについて、メルセデス・ベンツ日本は公式モデルページで2026年冬以降日本導入予定と案内しています。
同ページには、掲載車両が日本未発表の欧州仕様であり、日本仕様と装備が異なる場合があること、一部装備にオプションが必要となる可能性が明記されています。
技術面では、3基のアキシャル・フラックス・モーターと高性能バッテリーを組み合わせる電動駆動コンセプトが示されました。ただし、国内グレード、出力、航続距離、価格、正式な発売日は発表待ちです。
僕が注目するのは、AMGが単にエンジンをモーターへ置き換えるのではなく、「AMG first, EV second」という順序を掲げていることです。電気自動車である前に、運転感覚と反応の速さでAMGらしさを成立させられるかが評価の焦点になるでしょう。
2026年のメルセデス新型車はどう選ぶ?
2026年のメルセデス・ベンツには、電動化、MB.OSによる車両統合、複数の動力源を残す現実路線という三つの動きがあります。
新型SクラスにはディーゼルとV8ガソリン、新型CLAには48VマイルドハイブリッドとBEVが用意されました。すべてを一度にBEVへ切り替えるのではなく、地域や利用環境に合わせて選択肢を残しています。
購入時は、年式だけでなく「技術世代」を確認すべきです。同じ2026年モデルでも、MB.OSの有無、OTAの対象、電気アーキテクチャー、急速充電性能、物理スイッチの配置は同一ではありません。
僕なら、Sクラスは後席を含む快適性と操作負荷、CLAは動力方式と生活環境の相性を中心に判断します。CクラスElectricとAMG GT 4ドアは、日本仕様と価格が出るまで予算を確定させません。
とくにBEVでは、800Vという言葉だけで選ばないことが大切です。普段使う充電器の出力、設置場所、営業時間、混雑状況まで確認して初めて、高速充電性能が自分にとって価値を持ちます。
個人的には、これからの高級車を評価する基準は、馬力や画面サイズだけでは足りないと考えます。使ったエネルギー、充電や給油に費やす時間、操作へ向ける注意力まで含め、移動をどれだけ穏やかに整えられるかが問われます。
まとめ
2026年8月12日時点で、新型Sクラスは国内発表済みです。S 450 d 4MATICは6月11日に予約注文が始まり、納車は9月以降と案内されています。
新型CLAのマイルドハイブリッド車は7月9日に国内発売されました。BEVのCLA with EQ Technologyにも国内価格が掲載されていますが、注文受付や納車時期はマイルドハイブリッド車と分けて確認する必要があります。
CクラスElectricは海外発表のみで、日本発売日と国内価格は未発表です。次世代AMG GT 4-Door Coupéは、2026年冬以降の日本導入が予告されています。
新型車を選ぶ際は、「公式サイトに載ったか」だけで判断せず、国内発表、価格公表、注文受付、発売、納車開始を分けて確認してください。さらに、動力方式、充電環境、ソフトウェアの契約条件、日常の操作性まで見れば、数字だけでは分からない本当の買い時が見えてきます。
よくある質問
新型Sクラスはいつ納車されますか?
S 450 d 4MATICは2026年6月11日に予約注文が始まり、納車は同年9月以降の予定です。S 580 4MATIC longを含む具体的な納期は、正規販売店で確認してください。
新型CLAのBEVも7月9日に発売されたのですか?
7月9日の国内発売として明確に整理できるのは、CLA 180やCLA 220などのマイルドハイブリッド車です。BEVは国内公式ページと価格資料を確認できますが、注文受付や納車開始はグレードごとに販売店で確認する必要があります。
CクラスElectricとAMG GT 4ドアの国内価格は?
2026年8月12日時点では、いずれも国内価格は未発表です。CクラスElectricの日本導入時期も未発表ですが、次世代AMG GT 4-Door Coupéは2026年冬以降の日本導入が予告されています。
高坂 遼(自動車ライター|ドライビング・フィロソファー|モーターストーリーテラー)

