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プリウスPHVの内装をグレード別に徹底レビュー!インテリアの魅力と質感に迫る

歴代プリウスPHVと現行プリウスPHEVの先進的なコックピット内装インテリア プリウス

プリウスPHV/PHEVの内装は、先代50系の「11.6インチ縦型画面とゆとりの後席」から現行60系の「低着座ドライバー集中型コックピット」へと劇的に刷新されました。

中古車としてこなれた相場と実用性で選ばれる先代50系PHVと、クーペライクな美しい造形と最新の運転支援を手に入れた現行60系PHEVでは、車内の居心地や積載能力、乗車定員の選択肢が根本から異なります。

日常の移動を静粛なEV走行で包み込むプラグインハイブリッドだからこそ、ドライバーや同乗者が肌で触れるキャビンの質感や居住性は妥協できない判断基準です。

本記事では、自動車ライターの高坂遼が、世代ごとの内装の違いやグレード別の装備差、日常ユースでの実用性の真価まで余すところなく徹底解説します。

プリウスPHV/PHEVの内装はどう進化した?50系と60系の違いとは

プリウスPHV/PHEVの内装は、先代50系(2017〜2023年)の「未来感あふれるタブレット空間」から、現行60系(2023年〜)の「視線移動を最小化するアイランドアーキテクチャ」へと大きく舵を切りました。

まずは両世代の内装における基本仕様や設計思想の違いについて、全体像を整理して比較します。

項目 先代50系 プリウスPHV(2017〜2023年) 現行60系 プリウスPHEV(2023年〜)
コックピット設計 センターメーター+縦型11.6インチナビ トップマウントメーター+横型12.3インチナビ
PHEVグレード展開 Aプレミアム/Aレザー/A/Sナビ/S Z(※一般販売は単一グレードのみ)
乗車定員 初期型:4名 / 2019年5月改良後:5名 全車 5名
シート主要装備 本革/ファブリック、シートヒーター スポーティ合成皮革、ベンチレーション&ヒーター
荷室容量(VDA) 約360L(床面が通常プリウスより約11cm上昇) 約345L(バッテリー小型化で低床フラット化)
給電機能 AC100V・1500Wコンセント(2箇所)+外部給電 AC100V・1500Wコンセント(2箇所)+外部給電

先代50系の運転席に腰を下ろすと、インパネの中央で異彩を放つ11.6インチの大型縦型モニターが出迎えてくれます。

薄型センターメーターと連動しながら、空調やエネルギーフローを指先ひとつで直感操作できるレイアウトは、新時代のクリーンエネルギー車を操る高揚感を与えてくれました。

対して現行60系は、ステアリングホイールの上越しに覗き込む7インチのトップマウントメーターを採用し、ドライバー正面に走りの情報をタイトに凝縮しています。

インパネ中央には横長の12.3インチディスプレイオーディオを配置し、視線移動を水平方向に流すことで、運転への集中度を格段に高めました。

足元には繊細な踏み込みを支えるオルガン式アクセルペダルが備わり、エコカーの枠を超えたドライビングプレジャーを意識させる設計へと昇華されています。


先代50系プリウスPHVの内装とグレード比較!11.6インチ縦型ナビと装備差

先代50系プリウスPHVの中古車市場において、車両価値と車内の満足度を大きく分けるのが「11.6インチT-Connect SDナビゲーション」の有無とシートマテリアルです。

実用本位のベースグレードから本革を備えた高級仕様まで、グレード構成ごとの装備差は明確に差別化されていました。

50系PHV グレード シート表皮・調整機構 ディスプレイ仕様 主な快適装備・内装加飾
Aプレミアム 本革シート(運転席8ウェイパワー・電動ランバーサポート付) 11.6インチT-Connect SDナビ(縦型)標準 前席シートヒーター、ステアリングヒーター、本革巻きステアリング、カラーHUD
Aレザーパッケージ 本革シート(運転席8ウェイパワー・電動ランバーサポート付) 11.6インチT-Connect SDナビ(縦型)標準 前席シートヒーター、ステアリングヒーター、合皮巻きステアリング、カラーHUD
A 上級ファブリック(運転席6ウェイマニュアル) 11.6インチT-Connect SDナビ(縦型)標準 前席シートヒーター、ステアリングヒーター、イルミネーテッドエントリー
Sナビパッケージ ファブリック(運転席6ウェイマニュアル) 11.6インチT-Connect SDナビ(縦型)標準 マニュアルエアコン、ウレタンまたは本革巻きステアリング、スマートエントリー
S ファブリック(運転席6ウェイマニュアル) オーディオレス(ディーラーOPナビ対応) マニュアルシート、ウレタンステアリング、スマートエントリー(運転席・助手席)

最上位に位置する「Aプレミアム」および「Aレザーパッケージ」には、身体を滑らかに支える本革シートが採用されています。

座面中央には通気性を高めるパーフォレーション加工が施され、長距離巡航における蒸れや滑りを緩和します。

運転席には無段階で最適なドラポジを導き出せる電動8ウェイパワーシートと、腰椎の負担を軽減する電動ランバーサポートが備わっている点が大きな強みです。

中核を担う「A」グレードは、ファブリック表皮でありながら前席シートヒーターやステアリングヒーターを標準装備し、冬場の暖房消費電力を抑えたい実用派に適した構成となっています。

エントリーの「S」はナビ非装着のオーディオレス仕様が標準ですが、「Sナビパッケージ」を選べば上位モデルと同一の11.6インチ縦型モニターが備わり、コストパフォーマンスに優れた選択肢として流通台数も豊富です。

ステアリングスイッチ周辺やセンターコンソールにあしらわれたホワイトの陶器調加飾は、50系ならではのエコ・エレガンスを象徴するディテールとなっています。

※画像はAIによるイメージ

50系PHVの後席は4人乗りから5人乗りへ!2019年5月改良の決定的変化

先代50系の中古車を検討するファミリー層が必ず確認すべき注意点が、年式による「後席の乗車定員」と「充電システム」の仕様変更です。

2017年2月の発売開始時、50系PHVはリアシート中央に大型の固定式センターコンソールを配置した「乗車定員4名(後席2名掛け)」として市場に投入されました。

通常の50系プリウスが5人乗りであるにもかかわらず、PHVが4人乗りへと割り切られた背景には、リアオーバーハングに積載された大容量リチウムイオンバッテリー(約120kg)の重量制約がありました。

後輪車軸の後方に重い蓄電池を抱えながら、法規上の安全基準を満たし、さらに意のままの運動性能を確保するため、開発陣は初期モデルにおいて中央座席の設置を断念せざるを得なかった経緯があります。

4人乗り仕様の後席は、左右が独立したパーソナルチェアのような高いホールド性を誇る一方、ファミリー層からは日常使いでの利便性不足を指摘される要因となりました。

こうした市場の声を受け、トヨタは2019年5月の一部改良において、リアシートの全面再設計とリアサスペンションの支持剛性見直しを実施します。

後席中央の固定コンソールを廃し、格納式センターアームレストと3点式シートベルトを組み込むことで、念願の「乗車定員5名」化を達成しました。

さらにこの2019年5月改良では、利便性を大幅に引き上げる機能拡張として、急速充電インレットに外部給電機能(V2H:Vehicle to Home)への対応回路が標準装備されました。

別売りのV2H機器と接続することで、家庭へ電力を供給する蓄電池として車を活用できるようになり、防災拠点としてのポテンシャルが飛躍的に高まった点も見逃せません。

中古車で50系PHVを探す際は、リアシート中央が「ドリンクホルダー付き固定トレイ(4名)」か「跳ね上げ式アームレスト(5名)」かをチェックすることが、購入後のミスマッチを防ぐ鉄則です。


現行60系プリウスPHEVの内装と質感!Zグレードの装備とHEVとの違い

2023年に登場した現行60系では、名称が正式に「プリウスPHEV」へと改められ、内外装ともにエモーショナルな高級路線へと舵を切りました。

60系プリウス全体のグレード展開において、一般販売されるPHEVモデルは最上位の「Z」単一グレード(モノグレード展開)となっています。

ハイブリッド(HEV)モデルに設定される「G」やサブスクリプション(KINTO)専用の「U」と、PHEVの「Z」の内装仕立てには明確な差線が引かれています。

グレード 設定パワートレイン シート表皮・調整機構 ディスプレイ仕様 主な内装快適装備
Z PHEV/HEV 上級合成皮革(スポーティシート・運転席8ウェイパワー) 12.3インチディスプレイオーディオPLUS標準 前席ベンチレーション&ヒーター、ステアリングヒーター、ナノイーX、イルミネーション通知
G HEV専用 上級ファブリック(運転席6ウェイマニュアル) 8インチ(12.3インチOP設定あり) 前席シートヒーター、合成皮革巻きステアリング、イルミネーション通知
U HEV専用(KINTO限定) ファブリック(運転席6ウェイマニュアル) 8インチディスプレイオーディオ マニュアルシート、オートエアコン、アップグレードレディ設計

60系PHEVのZグレードでは、車内の内装色として「マチュアレッド」と「グラファイトブラック」の2色が用意されています。

インパネの水平ラインやシートステッチに落ち着いたボルドー系の差し色を配したマチュアレッドは、光の陰影によって陰影が変わり、クーペセダンのような艶やかさを醸し出します。

シートにはしなやかな上級合成皮革が用いられ、ショルダー部とサイドサポートが大きく立ち上がったスポーティな骨格を採用しています。

運転席には乗降時にシートが自動後退するパワーイージーアクセスシステムや、2名分のドライビングポジションメモリーが標準装備されました。

特筆すべきは、夏場のドライブを劇的に快適にする「前席シートベンチレーション」の標準搭載です。

シートバックと座面から身体の熱気を吸い込むことで、猛暑日でも背中や太ももの不快な蒸れを瞬時に解消してくれます。

さらにダッシュボード下部には、先行車の発進や歩行者・自転車の割り込み接近を赤い光の点滅でドライバーへ直感的に伝える「イルミネーション通知システム」が組み込まれ、機能美と安全性を両立しています。

実用道具感を残すHEVのGやUに対して、PHEVのZグレードはフラッグシップサルーンに匹敵する上質さを手に入れています。

※画像はAIによるイメージ

実用性のリアルな比較!荷室容量・後席頭上空間・給電システムの進化

日常の道具としての実用性や居住空間を比較すると、50系と60系では明確なメリット・デメリットが存在します。

まずは荷室(ラゲージルーム)の形状と使い勝手における変化です。

先代50系PHVの荷室は、床下に大型バッテリーを収納している関係で、通常プリウスよりも床面が約11cm高く盛り上がっていました。

荷室容量は約360L(VDA方式)を確保しているものの、開口部に対して床面が高いため、背の高い荷物を立てて積む際やゴルフバッグの積載には工夫を要しました。

これに対し現行60系PHEVでは、最新の高密度リチウムイオンバッテリーを採用してパックを小型化し、後席フロア下から後輪前方にかけて巧みに分散配置しています。

その結果、60系PHEVの荷室は低床かつフラットなフロアを実現しました。

ルーフ後端が傾斜しているため荷室容量の数値自体は約345Lとやや控えめですが、床面の段差が小さくフラットなスクエア空間となっているため、スーツケースの積み下ろしは60系の方が格段に快適です。

一方で、後部座席の乗員スペースに関しては、50系に明確な軍配が上がります。

50系はトラディショナルなファストバック形状を保っていたため、後席に大人が深く座っても頭上空間(ヘッドクリアランス)に握り拳ひとつ分以上の余裕が残されていました。

対する現行60系は、全高を1420〜1430mmと大幅に下げてスタイリングを極限まで研ぎ澄ましたため、身長175cm前後の乗員が背筋を伸ばして座ると、頭髪がルーフライニングに触れそうなタイトさを覚えます。

また、リアドアの開口面積も斜めに寝かされているため、後席への乗降時にはやや頭をかがめる所作が求められます。

両世代に共通する最大の強みは、停電時やアウトドアで頼れる「最大1500Wの非常時給電システム(AC100Vコンセント)」です。

車内のセンターコンソール後端とラゲージルーム右側の2箇所にコンセントが設けられており、合計1500W以下の家庭用電気機器(電子レンジ、電気ケトル、ドライヤーなど)を難なく動かせます。

さらに、付属の「外部給電アタッチメント」を運転席または助手席のドアガラス上部に挟み込むことで、窓を全閉にした密閉状態で車外へ電源コードを引き出せます。

大雨や台風などの荒天時でも雨水の浸入を防ぎながら、車内を安全なシェルターとして維持したまま屋外の機器や住宅へ送電できる設計は、PHV/PHEVならではの頼もしい防犯・防災機能です。


自動車ライター高坂遼の視点:中古50系と新車60系、内装の使い勝手で選ぶべき現実解

自動車専門誌で幾多のシートとステアリングに向き合ってきた筆者の視点から、50系と60系の内装実用性に関する率直な批評と選び方の現実解をお伝えします。

結論から申し上げると、「家族を乗せる実用性とコスパ」を最優先するなら2019年5月改良以降の50系PHV後期型、「個人の高揚感と長距離快適性」を求めるなら現行60系PHEVを選ぶのがもっとも後悔のない選択となります。

中古市場で先代50系PHVを狙う場合、筆者としては最上位の「Aプレミアム」よりも、中間グレードの「A」または「Sナビパッケージ」を強く推奨します。

確かに本革シートやパワーシートの質感は魅力的ですが、50系の本革は夏場に熱を持ちやすく、シートベンチレーションが設定されていないため背中の蒸れが避けられません。

上級ファブリックを採用した「A」であれば、シートヒーターやステアリングヒーターの恩恵を受けつつ年中サラリとした座り心地を保てますし、予算を抑えたいなら実用装備が揃った「Sナビパッケージ」が価格対効果で圧倒的に優れています。

なお、50系の11.6インチ縦型ディスプレイは、太陽の入射角によって画面中央に強烈な外光反射が起き、ナビの地図案内が見えにくくなる弱点があります。

中古購入時には、低反射タイプの保護フィルムを画面に貼る、あるいは画面輝度を適正に調整するなどの工夫が実用上欠かせません。

一方、現行60系PHEVのコックピットは、運転席からの景色が一新されている反面、体格によってドラポジのセッティングがシビアである点は知っておくべき事実です。

トップマウントメーターを小径ステアリングの上から視認させる設計のため、座高が高めの方やシートを低く沈めるポジションを好む方がステアリングを直立気味に合わせると、ステアリングのトップリムがメーター下部(速度計や航続可能距離表示)と干渉してしまいます。

購入前の試乗では、ステアリングのチルト&テレスコピック機構を上下前後に細かく動かし、自分の体格でメーター全域が無理なく視認できるポジションが取れるかを必ず確認してください。

また、ファミリーユースでチャイルドシートやジュニアシートを後席に常設する場合、60系の傾斜したルーフラインと狭めのリアドア開口部は、子どもの乗せ降ろし時に頭をぶつけやすいという物理的制約を生みます。

チャイルドシートを装着した状態での日常の動線を重視するご家庭であれば、頭上空間とドア開口部が垂直に近い先代50系の方が、日々のストレスを大幅に軽減できるはずです。

逆に、一人での通勤やパートナーとの長距離ツアラーとして使うのであれば、60系Zグレードに備わるシートベンチレーションの威力は絶大です。

炎天下に駐車した車内でも、スイッチを入れて数分で身体の熱を引かせてくれる冷却性能は、長距離移動の疲労を根本から軽減してくれます。


プリウスPHV/PHEVの内装に関するよくある質問

プリウスPHVの50系は何年式から5人乗りになりましたか?

先代50系PHVは、2019(令和元)年5月9日の一部改良によって後席中央席が新設され、従来の4人乗りから「5人乗り」へと変更されました。中古車を探す際は、2019年5月以降の年式であるか、後席シート中央にシートベルトとヘッドレストが備わっているかを確認してください。

60系プリウスPHEVの内装色は自由に選べますか?

現行60系PHEV(Zグレード)の内装色は、シックでスポーティな「グラファイトブラック」と、インパネ加飾やステッチに落ち着いた赤を取り入れた「マチュアレッド」の2色から選択可能です。ボディカラーとの組み合わせ制限があるため、商談時にカラーコンビネーションを確認することをおすすめします。

車内のコンセントで家庭用の電子レンジやケトルは使えますか?

車内に設置された2箇所のAC100Vアクセサリーコンセントは、合計で最大1500Wまで対応しています。消費電力が1000〜1300W程度の一般的な家庭用電子レンジや電気ケトル、ドライヤーであれば問題なく車内で稼働させることが可能です。


プリウスPHV/PHEVの内装レビューまとめ

プリウスPHV/PHEVの内装は、先代50系が提示した先進的な大画面とゆとりの後席空間から、現行60系が体現するドライバー中心の洗練されたコックピットへと確かな進化を遂げました。

50系の中古車を検討する場合は、11.6インチナビの視認性対策や、2019年5月改良を境とした「4人乗りか5人乗りか」「V2H対応の有無」をチェックすることが満足度を分けるポイントです。

現行60系PHEVを選ぶなら、Zグレード専用の上質な合成皮革やシートベンチレーションがもたらす極上の快適性を味わえる反面、トップマウントメーターの視界適合や後席の頭上クリアランスを事前に試乗で確かめておくことが推奨されます。

それぞれの世代が持つ車内空間の強みと制約を正しく理解し、ご自身の家族構成やライフスタイルに最適な一台を見つけ出してください。

文/高坂 遼

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